全体の7割にも上る残業代未払…残業が増加する理由とは

看護師として働いている方の中で、残業代が支払われていない方は全体の7割にも上ると言われています。
1ヶ月の残業時間が5時間以内ならまだ良い方で、20時間や30時間以上の方もいれば、中には60時間以上の残業を課されているという方もいるほどです。
なぜ、こんなに看護師は残業が多いのかというと、4つの理由が考えられます。

1つ目は、患者の対応が最優先になるからです。
どんなときでも患者さんの対応が最優先となるので、就業時間を超えていようが何か自体が発生したら対応する必要があります。つまり定時で帰りますとは言えない状況下が原因となって、残業が増えていくのです。

2つ目は、とにかくやることが多いからです。
看護師の仕事は患者さんの看護業務だけでなく、さまざまな仕事をこなさなければなりません。その仕事量は就業時間中に終了可能な量を超えている場合が多いため、残業が増えていくという仕組みとなっているのです。

3つ目は、研修や勉強会への参加が必須であるからです。
看護師として仕事を行うためには、常に最新の情報を仕入れておく必要があります。そのために、院内では研修会や勉強会を行っているのですが、これらの会は就業時間外に行われることが多く、結果として残業にカウントされてしまいます。

そして4つ目は、深刻な人手不足が発生しているからです。
現在、医療の需要は年々高まっている状況ですが、その需要を満たす供給が人員不足により行えていない状況となっています。それは1人あたりの労働量増加と同義であるため、残業が増加しているというのが現状です。