看護師の残業代が支払われない、いわゆるサービス残業の横行は、働き方に関しての関心が高まっている現代社会においてはとても問題視されています。
政府が推進している働き方改革により、看護師の業界も働き方改革が推進されようとしているのです。
日本看護協会では、看護師の働き方に関する改革の目標として、働き続けることができる仕組みづくりを基盤に、看護師が生涯、看護師として安心して働くことができる環境をつくることを唱えています。
具体的な施策としては、勤務時間の間に適切なインターバルをはさむことや、これまでサービス残業とされてきた、労働として認識されていなかった業務を明確にし、正当なものは所定労働時間として取り扱うという提案を打ち出しています。
政府が言うところの働き方改革を看護業界にも浸透させていくためには、残業代の未払い問題から目を背けることはできません。
なぜならば、どんなに職場の環境を整備を行ったとしても、自分の働いた分が適切に賃金にならないことへのストレスは、仕事を継続していく意欲を削っていくからです。
看護業界で働き方改革を行っていくためには、これまで耳を傾けてこなかった残業代未払いに関する声に真摯に応え、きちんと賃金を支払うことが大切になるでしょう。
サービス残業は病院内で横行する悪しき伝統です。
しみついてしまった慣習はなかなか変えづらいかと思いますが、変革するのであれば今の時期が最適かもしれません。変化を恐れず、より良い職場環境になっていくように、一人ひとりが問題意識をもって行動することが大事です。